連載ブログ : FREETELで格安スマホ生活を始めた
第八回 我慢なき節約
関東を3つ目の台風が過ぎた頃、私の格安SIM生活も8ヶ月が過ぎようとしていた。
このあたりで一度、私の格安SIM・スマホ生活を総括しておこうと思う。
はたして格安だったのか
「格安」の名前に偽りはなかった。私のMIYABIはキャンペーンなしの料金で月額1,300円〜1,500円程度。妻のPriori3s LTEは1年間1ギガ無料キャンペーン付きなので月額780円〜1,000円の間に収まっていた。二人合わせても毎月2,500円前後という格安ぶりだ。端末代がそれぞれ2万程度。それを考慮してもおどろくべき安さと言っていい。
今後も月額料金はこの程度で済むはずである。私たちの使い方では、どう頑張っても2G、3Gというデータ量にはなりそうもないからだ。通話が少なく、WiFi環境にいることが多い私たち夫婦には、FREETELの「使った分だけプラン」が正解だったと言えるだろう。
さらに私は、1,980円で2年間、データ基本料金299円が無料になるキャンペーンに加入した。実質的な2年縛り、と言えなくもないが、1年使えば元が取れる計算になるので、入っておいて損はないだろうと思ったからだ。
通話も良好である。私は、通話発信にはFREETELの「いきなり半額電話」アプリを利用している。FREETELのスマホにはプレインストールされていて、その名の通り通話料金が半額になる無料アプリだ。これを使って発信すると「30秒20円」が「30秒10円」になる。ネットでは「音質が悪い」という評判が多いようだが、私が使った限りでは、そういった問題はなかった。ただし、ダイヤルしてから通話発信までに数秒のタイムラグがあるので、そこが気になる人もいるだろう。
端末の使い勝手はどうなのか
私が使っている範囲で言えば、MIYABIは動作も軽快で操作性も含め不満はほとんどない。後述する問題を別にすると、すごぶる快適と言っていい。
GPSも正確で、カーナビとしても十分に活用できるが、バッテリーの持ちは良くないから、バッテリーチャージャーは必須アイテムだろう。しかし、2万円という本体価格から考えると、驚くほどのコスパだと思う。
妻のPriori3S LTEは、圧倒的なバッテリー容量が魅力だが、GPSの精度がMIYABIに比べると大きく劣る。ナビとして使うには失格だ。もっともGPS精度に関しては、同じ機種であっても個体差があるのかもしれない。GPSの精度に問題がなければ、バッテリーの心配がいらないPriori3s LTEはさらに魅力的である。
しかし問題はある(あった)
この2台に関して、一つだけ不満を書かねばなるまい。
WiFiのつながる範囲から外に出た時に、4Gを掴まずデータ通信ができない状態が続くことがあるのだ。
不思議なことに通話は問題なく、データ通信だけができない。そして、その状態では常駐アプリがデータ通信のリトライを繰り返しているか、バッテリーが急激に減って行くのである。
最初は、再起動することで復旧させていたが、「機内モード」のON/OFFを行うことで復旧することがわかった。今は、外出の際にデータ通信ができるかどうか確認して、できていない場合は「機内モード」ON/OFFで復旧している。
慣れればどうということはないが、もしも同じ問題が発生している人がいるとすれば、中には戸惑う人もいるのではないかと思う。厳しいことを言うようだが、こういう問題が発生している限り、格安SIM・スマホが一般に広く受け入れられることは難しいだろう。
この件に関してFREETELには早急に対応をお願いしたいと切に願う。
ソフトウェアアップデートが来た
9月5日にMIYABIのソフトウェアアップデート通知メールが来た。
アップデート内容には「Wi-Fi接続から切断したときにすぐに4Gに切り替わらない問題を修正しました。」と書かれていることから、前述した問題の修正が含まれていることがわかった。やはり、問題が発生していたのは私だけではなかったようだ。
アップデート作業は常に緊張を伴う。なぜなら、注意事項に「万が一に備え、アップデート前に重要なデータはパソコンやSDカードなどにバックアップを取ってください。」などと書かれているからだ。
私はそんな脅し文句に恐れることなく、すぐさまアップデートを行うことにした。
アップデートのダウンロードに数分。それが終わるとアップデートを実行するか否かを聞いてくるので、迷わず「実行」をタップする。あとは数十分放置しておけば、アップデートは完了する。
数ヶ月間、問題を抱えていた私のMIYABIは、こうして、やっと問題を解決できたようだ。Priori3s LTEのソフトウェアアップデートも是非早急にお願いしたいものだ。
そして格安生活は続く
私はこのMIYABIで、通話はもちろん、LINEなどの無料通信アプリを使い、メールを読み書きし、SNSやニュースを読み、音楽を楽しんでいる。妻はゲームをしたりもしているようだ。いずれは端末を買い換えることもあるだろうが、余程のことがない限り、MVNO・格安SIMから大手キャリアに戻ることはないだろう。
細かいようだが、月々数千円を節約は、年間にすれば数万という金額になる。近場の温泉旅行ぐらいには楽に行ける金額なのだ。
「節約」という言葉には、いくらか「我慢」というニュアンスが含まれているような気がする。
それはいささかネガティブで、中には面倒だし貧乏くさいなどと思う人もいるだろう。しかし、何も我慢することなく節約できるならば、やらない手はないのである。というのが、この8ヶ月あまり、格安SIM・スマホ生活を送った私の結論だ。