連載ブログ : FREETELで格安スマホ生活を始めた
第三回 遺影
2016年4月27日
その日、私は購入した FREETEL MIYABI の液晶画面に貼り付ける保護フィルムと、本体を保護するケースを、アマゾンのウェブサイトで選んでいた。
商品説明とレビューを丹念に読む。あとは想像力と運だ。
保護フィルムは、指紋跡が残りにくく、リーズナブルなものを。
本体ケースは、シンプルかつ軽量、そして価格の安さを重視して選んだ。
アスデック 【ノングレアフィルム3】 FREETEL SAMURAIシリーズ 『雅』 -MIYABI- 専用 防指紋・気泡が消失する国産フィルム NGB-FTMYB1
FREETEL SAMURAI 雅 MIYABI FTJ152C ソフト カバー 超軽量 23g 背面 ケース シェルジャケット TPU (ブラック)
保護フィルム。簡単に貼り付けられた。
液晶画面を撫でまわしてみる。
こいつは具合がいい。思ったとおり、指紋が目立たない。
私は自分の選択の正しさに、ほくそ笑んだ。
次は本体ケースを取り付けてみた。
私は驚愕した。
ケースを装着したその姿は「遺影の額縁」といった趣を醸し出していたからだ。
もうシャンパンゴールドなど、どこにもなかった。
この縁起の悪さはどうだ。動揺する私の心に「不吉」の二文字が去来した。
いったいどこで間違ったのか。なぜブラックを選択したのか。
悔やんでみても、過去は変えられない。
私は悔やむことをやめた。
画面を伏せて置くことにした。
こうすると「遺影感」が低下することに気づいたからだ。
その姿はまるで「墨(すみ)」。
私は MIYABIの「和」のテイストがさらに極まった、と思い込むことにしたのだった。